お役立ちノート 営業入門

【重要】人材派遣のスタッフフォローとは?離職を防ぐ対策を解説!

人材派遣会社にとって、派遣労働者の人数を確保し安定した雇用を続けることは、会社の運営に欠かせない重要ポイントです。

しかし、派遣労働者が契約途中で離職してしまうケースがあるのも事実。このような契約期間途中の離職は、派遣元である人材派遣会社のスタッフフォローで未然に防げる可能性もあります。

そこで今回は、人材派遣業におけるスタッフフォローについて、効果的なフォローの仕方を解説します。

人材派遣業に携わる方は、ぜひ参考にしてください。

人材業界のビジネスモデル

そもそも人材派遣会社のビジネスモデルとは、雇用する派遣労働者を派遣先の企業とマッチングさせて、派遣労働者と派遣先企業の両者が長期的に良好な勤務関係を構築し、維持されることによって収益を得るものです。

人材派遣会社は、派遣労働者が派遣先の会社に就労し、そこで生み出した収益の一部をマッチング手数料などの名目で受けとります。

そのため、派遣労働者を安定的に確保して派遣先の企業へ供給できなければ、会社の収益を上げることができません。また、派遣労働者を確保できても派遣先の企業が少なければ需要と供給のバランスが取れないといった問題も生じます。

そこで、人材派遣会社は、派遣労働者と派遣先の企業との良好な関係を長く維持し、派遣労働者が長期間同じ派遣先で就労できるようにサポートすることが大切なのです。

派遣スタッフが派遣会社を評価するポイント

エンジャパンの「派遣の働き方研究所」が2021年に発表した「派遣スタッフが選ぶ!派遣会社満足度ランキング2021発表」によると、派遣スタッフが働いている派遣会社を評価するポイントの上位3つは、いずれも人材派遣会社の担当者との関係やコミュニケーションに関するものとなっています。

1位 担当者が親身になってくれるから…41%2位 担当者がよく話を聞いてくれるから…40%3位 担当者と連絡が取りやすいから38%

このように、派遣労働者が派遣会社の担当者に連絡や相談をしやすいことが派遣労働の満足度に直結していることが分かります。

そこで、人材派遣会社は、派遣労働者へのフォローに気を配る必要があるのです。

派遣スタッフのフォロー内容

派遣スタッフへのフォローは、主に就業前のフォローと就業後のフォローに分けて考えます。

以下では、それぞれのフォローのタイミングと内容を解説します。

就業前

就業前段階でのスタッフフォローで重要となるタイミングは「職場見学」と「各種契約書類の取り交わし」を行う時です。

職場見学

職場見学とは、派遣スタッフの希望があった場合に、マッチングした企業の職場を実際に訪問して見学することを言います。この職場見学では、人材派遣会社の担当スタッフが派遣スタッフに同行するのが一般的です。

そして見学が終われば、派遣スタッフが実際に就労するかどうかを決定します。その際も、担当者としてスタッフの不安や疑問などがないかをフォローし、何か問題があれば派遣先の企業に相談するといったフォローができるでしょう。

また、初出勤時に担当者が派遣先に同行し、一緒に挨拶することにより、派遣初日の不安や緊張を緩和してあげることができます。

このようなフォローを重ねることで、派遣会社や担当者への派遣スタッフの信頼が厚くなるのです。

なお、職場見学に際してのポイントなどは「職場見学とは?派遣先企業へ訪問する際の準備や流れ、注意点を解説!」を参照してください。

各種書類取り交わし

また、各種契約書を取り交わす際のフォローも大切です。人材派遣会社では、派遣労働者や派遣先の企業との契約書などの書類を交すことが多くありますが、派遣労働者も記入しなければならない書類が比較的多いのも事実です。しかも、派遣労働はざまざま法令の下に規定が設けられているため、その内容も一見しただけでは分かりにくい内容が多くあります。

そこで、この書類を作成する際も、できるだけ派遣労働者をフォローしながら行いましょう。誤字脱字のチェックはもちろんですが、内容が分かりにくかったり、理解できないことを分かりやすく説明するなど、特に重要な書類に関してはしっかりとしたフォローを行うことが大切です。

意外にこのような書類の作成が苦手という方は多いので、気配りを忘れないようにしましょう。

就業中

次に、就業中のフォローについて解説します。

就業中のフォローで注意すべきポイントはスキルとメンタルの両面でサポートを行うことが大切です。ぜひ参考にしてください。

定期面談

就業中のフォローを行う場合は、基本的に定期面談を行う際に、個々の派遣スタッフごとの「面談シート」を作成して管理、アドバイスを行います。

まず、各スタッフと個別に面談を実施するにあたり、いつ・どこで・どのくらいの頻度で面談を行うかについて、それぞれの派遣会社で決める必要があります。また、その面談時間中の給与については派遣先の企業が負担することになるため、派遣先との相談や打合せも必須です。

面談シートでは、以下の5つの項目を中心に作成すると良いでしょう。

1.仕事の質2.仕事の量3.仕事に対する意欲4.職場環境5.能力の発揮度

この5項目で一旦仕事の進捗度をヒアリングし、その他に困りごとや悩みがないかを聞きだします。また、派遣スタッフへアドバイスや注意を行う際は、まず良かった点を褒める、そして改善点をより前向きに指摘、提案することが大切です。この時に重要なポイントは、仕事の目標を一緒に考えること。あくまで派遣スタッフ1人で考えさせるのではなく、一緒に考え、相談やアドバイスをしやすい関係を構築するようにしましょう。

また、もしも勤怠データで欠勤が続いているスタッフが居れば、すぐに個別に声掛けをして、不定期でもフォローを行うことが重要となります。なぜなら、欠勤を続けることは派遣先の企業にも迷惑がかかるため、派遣先との関係が悪化する恐れがあるからです。

特に問題がある派遣スタッフへのフォローは、不定期でも早く、頻繁に行うことが大切です。

なお、スタッフケアにおける面談シートについては「派遣スタッフのケアを面談シートを活用して効果的に!」を参照してください。

派遣スタッフフォローのポイント

このように、人材派遣会社にとっては派遣スタッフへのフォローが非常に大切です。

ここでは、スタッフのフォローを適切に行うことで派遣スタッフや派遣先の信頼を獲得し、安定した派遣事業を遂行するためのポイントを紹介します。

スタッフを公平に扱う

派遣スタッフのフォローで、まず基本となるのが「公平に対応する」ことです。

ただ、実際にはなんの問題もないスタッフもいれば、常にフォローが必要となるスタッフなど、個々によってスタッフの問題は異なります。

そのような時でも、スタッフへの態度や対応の仕方には気を付けましょう。

何も問題のないスタッフは、つい面談やフォローがおざなりになりがちですが、このようなスタッフこそ絶対に必要です。そこで、問題がないことに対して「頑張りを認め、感謝する気持ちを伝える」ようにしましょう。この「頑張れば感謝される」ことは、労働者が仕事をする上での励みとなりますし、他のスタッフも「自分もそのようになりたい」という指標となります。

あくまで公平に、そして適材適所にフォローを行うことが大切です。

スタッフの困りごとには迅速対応

もしもスタッフからの困りごとや苦情の相談があった場合には、いくらイレギュラーなタイミングであっても迅速に対応することが求められます。

人材派遣でよくある問題には、派遣先で契約とは異なる仕事をさせられたり、職場での人間関係の拗れなどによる苦情があります。

このような問題は、たとえ数日でも対応が遅れるだけで離職に繋がりやすい問題となります。

困りごとや苦情への対応は「とにかく迅速に行う」ことを心がけましょう。

営業一人で抱え込まない

先ほど説明したように、派遣スタッフからの苦情や相談については、とにかく迅速に対応することが大切です。

しかし、内容によっては、営業担当者一人では解決できない問題もあります。そのような時は、会社の問題として周囲への協力を仰ぐことも大切です。特に、これまで自分で解決したことのない問題などのケースを一人で抱え込んでしまうと、結果として解決に時間がかかったり、最悪は解決できずに問題が悪化することもあります。

人材派遣業では、派遣スタッフからの相談を受けて対応する機会が多くあります。そのため、それぞれの回答の内容などは、必ず社内の方針や見解と合わせて共有することが大切です。これをくり返すことで、同じような相談を受けたときに、迅速かつ適切な回答を行えるのです。

フォロー面談のタイミングを予めスケジュール内に確保する

派遣スタッフの就労にあたり、自分自身が派遣元や派遣先で公平に扱われているかどうかが、派遣スタッフの会社満足度に大きく反映されていることは先に紹介しました。

そこで重要となるのが、フォロー面談を行うタイミングです。フォローのタイミングを不定期ではなく定期的にスケジュール内に確保し、派遣スタッフが安心感を得られるようにしましょう。

次の面談があらかじめ決まっていると、派遣スタッフに小さな問題が起きても「次の面談まで我慢できる」でしょう。ただし、緊急性の高いケースではイレギュラーな対応が必要です。そのような時も、常にフォローへのスケジュール管理ができていれば、スケジュールの調整が容易にできます。

人材派遣会社の営業担当は、新規の派遣先企業の開拓や契約など、さまざまな仕事を管理しなければなりません。そこで、フォロー面談などのスケジュール管理を徹底することが大切なのです。

まとめ

このように、スタッフフォローの成否は、人材派遣会社の収益を左右するといってもよいほど重要です。だからこそ、上記のようなポイントを押さえて、適材適所に対応することが求められるでしょう。

特にスタッフフォローのような非定型かつ人の感情が交わる業務は、ITが進展する世の中でその大切さがさらに高まっていくと考えられます。逆にIT化で置き換えられる定型業務についてはシステムを導入して効率化を図り、リソースを非定型作業に寄せることが派遣会社が成長する方向性として見出せるのではないでしょうか?

定型作業をシステムにより行うことを検討されるようでしたら、ぜひ株式会社ブレイン・ラボへお問い合わせください。

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