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【解説資料付き/社労士監修】2021年と2022年の派遣法改正ポイントや方向性をわかりやすく解説!

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2021年と2022年の派遣法改正

2021~2022年の派遣法改正を分かりやすく解説!

  • 労働者派遣法とは
  • 2021派遣法改正 6つの改正点
  • 2022年以降の法改正

人材派遣業に従事する方は、さまざまな労働者派遣に関する法令を遵守しながら業務にあたらなければなりません。

そして数ある法令の中で、最も重要な法令の1つである労働者派遣法については、2021年だけで6点もの改正がありました。

そこでこの記事では、今回の労働者派遣法改正のポイントや2022年以降の方向性についてわかりやすく解説します。

人材派遣企業で業務にあたる方は、ぜひ参考にしてください。

労働者派遣法とは

労働者派遣法とは、適切な運営のもと派遣労働者の保護を図り、雇用の安定化と福祉の増進を目指すために1986年に施行された法律です。

総務省統計局の労働力調査によると、2021年12月時点の全国の派遣社員は約150万人で、調査以来最大の人数を記録しています。派遣社員が今後も増え続けると予想される背景の下、労働者派遣の法改正は、派遣で働く人の労働環境を整備することを目的に、その時代に合わせて施行されています。

労働者派遣では、契約上での雇用主(派遣元)と実際の職場となる派遣先が異なるため、雇用主責任が不明確なことが課題と言われています。また正社員と比較すると、雇用状況が不安定であることも課題の1つです。

こうした課題を解決するため、労働者派遣法が制定され現在も改正が進められています。

2021年改正のポイント

1月改正ポイント

2021年1月の派遣法改正では、以下の4つの視点で改正が行われています。

教育訓練計画説明の義務付け

派遣労働者は雇用契約期間に限りがあるため、派遣先の職場でじっくりとキャリアを積むことが難しいのが現状です。そこで派遣元の事業主は、派遣労働者がキャリアパスを歩むことができるよう、キャリア形成支援の充実を図ることが重要となります。

派遣元の企業が派遣労働者を雇用する際には、教育訓練の内容などを説明ことが義務付けられました。また、教育訓練計画自体を変更する際にも、同様に説明が義務付けられています。

派遣契約書の電磁的記録を認める

これまでは、派遣労働者への連絡の電子化のみが認められていました。しかし、今回の改正により派遣元企業と派遣先企業との間で締結される「労働者派遣(個別)契約」についても電磁記録で作成することが認められました。

ただしこの電磁的記録化は「認められる」にとどまっており、義務ではありません。そこで、書面と電磁的記録が混在する場合は、とくに保管・管理の体制を整備し、紛失などが生じない仕組みの構築が必要となるため注意が必要です。

派遣先における、派遣労働者からの苦情の処理について

もしも派遣労働者から、労働関係法上(労働基準法・労働安全衛生法・育児休業・介護休業など)に関する苦情があった場合、今後は派遣元企業だけでなく、派遣先企業も主体的となり対応することが義務付けられました。そして派遣先が苦情を受け付けた場合は、派遣先管理台帳に内容や面談日、対処内容などを記録し、派遣元に通知しなければなりません。また通知を受けた派遣元も、派遣元管理台帳に記録して保管します。

日雇派遣の契約解除に対する休業手当について

新たな就業先の確保ができない場合には、休業等を行い、休業手当の支払い等の労働基準法等に基づく責務を果たすべきことを明確化しました。

4月改正ポイント

2021年4月の派遣法改正では、以下の2つの視点で改正が行われています。

雇用安定措置に関する派遣労働者からの希望の扱い

派遣元が派遣労働者の希望する措置の内容を聴取し、派遣元管理台帳に記載しなければなりません。

そして派遣元事業主は、派遣就業見込みが3年で、その後も継続就業を希望する有期雇用派遣労働者に対して、以下①~④のいずれかを実施することが義務付けられました。

就業見込みが1年以上3年未満の場合は①~④のいずれかの措置を講じる「努力義務」を求められています。また、派遣元事業主に雇用された期間が通算1年以上の場合は②~④のいずれかの措置を講じる「努力義務」が必要です。(派遣法第30条)

①派遣先への直接雇用の依頼

②新たな派遣先の提供 (※能力や経験等に照らし、合理的なものに限る)

③派遣元での無期雇用

④その他安定した雇用の継続を図るために必要な措置(有給の教育訓練や紹介予定派遣等)

(※ ①を講じても直接雇用されなかった場合は②から④までのいずれかを講ずる必要があります)

マージン(=派遣先会社から派遣元会社に支払われる紹介料や派遣手数料)率等の開示

今回の改正により、マージン率のほか、事業者ごとの派遣労働者の数や派遣先事業所の数、派遣料金の平均額、派遣労働者の賃金の平均額などの情報を、インターネットの利用やその他適切な方法により、公開する必要があります。

マージンに関しては、マージン率が低く派遣先が支払う派遣料金が安いのが良いわけではありません。それは、マージンが高くても、その分を派遣スタッフに教育などで還元しているのであれば、長期的な視点で良いと評価できるからです。そこで、派遣会社としてマージンがどのような用途に活用されるかを公表せずとも、社内での理解が共有できていることが望ましいと言えます。

2022年以降の法改正

2022年以降に関しては、今のところ労働者派遣法の法改正は予定されてない模様です。しかし、関連法規でいくつかの改正があり、労働者派遣業務への影響が見込まれるため、ここで詳しく紹介します。

4月1日施行

労働施策総合推進法(パワハラ防止法)

労働施策総合推進法(パワハラ防止法)は、大企業に関して2020年6月より適用されていますが、2022年4月からは中小企業についても「パワハラ防止対策」を講じることが義務化(対象は直接雇用している労働者だけでなく、派遣スタッフにも該当)されます。

女性活躍推進法改正

女性活躍推進法は2016年に成立し、労働者数301人以上の事業主に女性が活躍できる行動計画を策定・公表するよう義務付けていました。そして2022年4月1日より、労働者数101人~300人以内の事業主も、これまでの「努力義務」から「義務」の対象となり、一般事業主行動改革を労働局に提出する必要があります。

またこれに伴い「女性労働者に対する職業生活に関する機会の提供」や「職業生活と家庭生活との両立に資する雇用環境の整備」の少なくともいずれかの実績を公表しなければなりません。そして、女性の活躍推進に関する状況等が優良な事業主には「特定認定制度(プラチナえるぼし)」が創設されます。

育児・介護休業法改正

2022年4月1日施行の法改正では、育児休業に主な焦点が当てられています。

具体的には「父親や母親が希望すれば、仕事と育児を両立するために柔軟に休業することができる状態をつくる」ことを目的とし、以下の3点が改正されます。

  • 事業主に対して、雇用環境整備、個別周知・意向確認措置を義務付けること
  • 事業主に対して、育児休業を取得しやすい雇用環境整備及び妊娠・出産の申出をした労働者に対する個別の周知・意向確認の措置を義務付けること
  • 有期雇用労働者の育児・介護休業取得要件が緩和すること

また、これまでの育児・介護休業法の対象となるために「引き続き雇用された期間が1年以上」「子どもが1歳6ヶ月までの間に契約満了することが明らかになっていない」という条件がありました。しかし、4月1日からは「引き続き雇用された期間が1年以上」の要件が撤廃され、「子どもが1歳6ヶ月までの間に契約満了することが明らかになっていない」ことだけが条件となります。これにより、多くの派遣労働者も無期雇用で働いている人と同様の取得条件となります。(※ただし、労使協定を別途締結されている場合は「引き続き雇用期間が1年以上」の要件が適用されます)

10月施行

年金制度改正法

2022年10月施行の年金制度改正法では、年金制度の被保険者の適用対象が拡大されます。

現在、アルバイトやパートなどの短期労働者に対し、厚生年金保険・健康保険の加入が義務づけられているのは「従業員501人以上規模」の企業です。しかし2022年10月からは「従業員101人以上規模」そして2024年10月には「従業員51人以上規模」の企業と、段階的に適用範囲が拡大されます。

また今回の改正により、在職中の年金受給の在り方の見直しも行われます。具体的には、60歳〜64歳で働きながら受給する場合は28万円以上超えると支給額が減額されていましたが、基準が47万円へ引き上げられます。なお、65歳以上の方は現行基準がすでに47万円に設定されているため、変更はありません。

次に公的年金の受給開始年齢について。

現在は原則として65歳で、希望すれば60歳〜70歳の間で受給開始時期を自由に決めることができます。しかし今回の改正によって、受給開始年齢をそのままに、受給開始時期の繰り上げ上限が70歳から75歳まで引き上げられます。年金の受給開始を遅らせることで、月単位の年金受給額を増やすことができます。

また現行制度では、個人型の確定拠出年金(iDeCo)へ加入できる年齢が60歳未満でしたが、この法改正により65歳未満となります。

まとめ

このように2021年には派遣法改正6点、2022年は労働者派遣法以外の派遣業に関連するいくつかの法で改正が予定されています。

派遣元の企業では、これらの動向も把握しながら派遣労働者の支援に取り組むことが必要です。

DiSPA!では、今後も関連法の動向を追いかけていきますので、ぜひご注目ください!

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