人材業界トレンド 派遣・紹介DX

失敗しない派遣DXの進め方

ここ数年、COVID-19の蔓延により派遣労働者の求職活動や働き方はデジタル化が進み、派遣会社も半ば強制的に対応を求められるようになりました。

そして市場が戻りつつある今、その影響は単なる場当たり的な変化では終わりませんでした。DXは一部の大手企業のものだけではなく、すでに中小企業にも求められる段階になっており、バスワード化していた”DX”が、今や派遣業界にとっても新しい常識となりつつあるのです。派遣労働者の求めるデジタル化にうまく適応し、事業のDX(Digital Transformation)を成功させている派遣会社は、その規模に関わらず業績を早期に回復・向上しました。

しかし、「システム導入を進めても、結局使いこなせずに失敗してしまった」、「アナログな業務が多く残っているので、何から手を付けて良いか分からない」というお悩みも多く聞きます。

そこで、中小派遣会社のDXを進めるコツを、1300社以上のシステム導入を支援してきた株式会社ブレイン・ラボが解説いたします。

一般的なDXステップ

まずは一般的なDXのステップを解説いたします。

DXには様々な見解が存在しますが、弊社では工数の削減と効率化を目指すための革新を「守りのDX」、売上向上のための革新を「攻めのDX」と区別しています。守りと攻めに含まれる、5つのステップを解説していきます。派遣事業における具体例は、「3.派遣業界のDXステップ」にて解説します。

まず「守りのDX」の第一歩です。

ステップ1 (図:1.データ化)

アナログ情報のデータ化とは、紙や属人管理しているExcel等の情報を電子データにし、活用できる資産にするということです。これによって、データ検索などの工数を削減できます。

ステップ2 (図:2.効率化・省略(デジタル化))

システム活用による自動計算やルーティンワークの自動化による人的工数の削減など、データを活用した業務効率化や、そもそも業務の工程を省略することです。

そして、ここからのステップが「攻めのDX」です。

ステップ3 (図:3.提供価値の最大化・高度化)

蓄積してきたデータを活用し、データドリブンな営業戦略の立案をしたり、提供価値であるマッチングのスピードや質、量の向上を図ることができます。

ステップ4 (図:4.新しい提供価値の創造)

MA(Marketing Automation)やCDP(Customer Data Platform)で、これまで機能別にバラバラだった様々なデータを連結・活用することで、既存のビジネスモデルを変えることなく、新しい価値提供や顧客体験の向上が可能になります。

ステップ5 (図:5.既存の提供価値の破壊と創造)

テクノロジーで既存のビジネスモデルを破壊し、新しい提供価値を創り出すというものです。Uberの配車アプリや、塾のリモート授業が有名な例でしょう。皆さまがDXといって思いつくのがこのステップではないでしょうか。しかし、派遣ビジネスには法的な規制があり、実現はなかなか難しいと考えられます。

では、派遣業界でのDXは、どこを目指してどのように進めるべきなのでしょうか?

派遣業界のDXが必要な理由

そもそも派遣業界では、何を目指してDXを進めるべきでしょうか。派遣事業はアナログでしか出せない、人のぬくもりも介在価値になる業界です。スタッフと信頼関係を構築することで安心して就業してもらったり、営業の対応が競合差別化に繋がることも事実です。

そのような派遣業界では、本来人がすべき仕事に注力できるよう、つまり人による介在価値を最大化するために、デジタルで代替できる工数を削減したり、デジタルのサポートで提供価値を最大化することを目的にDX推進すべきなのです。

さらにCOVID-19の蔓延により、オンライン登録やオンライン職場見学での仕事探しなど、スタッフの行動にもデジタル化が進みました。さらに現在、求人市場は回復し求職者獲得競争が激化しており採用単価が向上しています。

その中で選ばれる派遣会社になるためには、より早く、適切な案件をより多く、スピーディーに紹介する。デジタル化が進んでいる派遣労働者に選ばれるために、派遣会社のDXは必須になっているのです。

それでは派遣業界におけるDXはどこから始めるべきでしょうか。

次は、成功する”派遣DX”のステップを説明します。

派遣業界のDXステップ

派遣事業における業務は下記の通りフロントとバック、そしてミドルに分けることができます。さらにそれぞれの機能が分割しやすいビジネス構造のため、一括ではなく自社に必要な業務/機能からDXを進めることができます。

またDXを進める上でのシステム導入は、データの蓄積や活用方法を確立し、新しい業務フローの整備をを速く確実に実現するテンプレートのような存在だと考えています。そこで、システム導入の観点で具体的なDX事例をまとめております。

まず始めるべきは、フロント業務、そしてバックオフィスのDXです。なぜならシステムの導入ハードルが比較的低く、さらに工数削減や売上向上など効果が出やすい業務だからです。

そして、さらなる売上の向上を目指すために必須なのがミドル業務のデジタル化です。

意思決定の制度を向上・自動化することで、データドリブンな経営を実現することができるのですが、そのためには事業データを蓄積し、活用することが必要になります。

そのため、フロント・バック業務のDX(データ取得)を行ってから取り組みます。

しかしミドル業務のDXを実現するためには、フロント業務の、つまり営業現場のデータ整備とシステム活用を進める必要があるのですが、実はここで失敗するケースが非常に多いのです。

何故なら営業現場でデータやシステムを活用するには、バックオフィス業務とは違った障壁がいくつかあるからです。この障壁を弊社では「現場活用の壁」と呼んでいます。

「現場活用の壁」の乗り越え方

派遣会社にDXが進み辛いのは、派遣会社のマッチング成功要因にあると考えています。

派遣業界成功の秘訣

マッチングを成功させる要因は、1番が対応のスピード、そして量、最後に質だと考えています。量や質と比較すると、スピードが最もコントロールできるからです。そして、事業の特性として求職者も派遣先企業も迅速なマッチングを求めており、競合と差別化しづらい派遣会社の中で大きく差がつくポイントとなるからです。

このようにスピードが重視される、さらに事務作業も多い派遣事業では、システムへデータを入力する時間の優先度が下がってしまうのです。営業現場の状況を考慮しきれずにシステムを導入してしまい、結局使われなくなってしまった…という失敗例も少なくありません。

営業現場のシステム導入にはコツがあります。

現場活用の壁の乗り越えサイクル解説図
結論として、まずは①強制的に使わせることが重要です。そして②利便性を感じさせることができれば、さらに活用が進むというサイクルになります。

なぜ、まずは強制的に活用させることが重要なのでしょうか?
利便性を感じさせるには、どのような事に気を付けるべきなのでしょうか?

ポイントとなる①強制力による活用、②利便性による活用については、ホワイトペーパー内で解説をしております。続きはダウンロードしてご確認ください。
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