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派遣事業の既存価値に革命をもたらす!人の介在価値を最大化させた【Stabri Force】10年の自社開発秘話を探る

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コロナ禍をきっかけに、企業だけでなく求職者にもデジタルでの就職活動の一般化が進んでいます。求職者やクライアントに常に選ばれる派遣会社であり続けるために事業全体のDX戦略が必須となり、多くの人材派遣会社は急速にIT投資を進め始めました。

一方で、既に2010年ごろから人材ビジネスでのIT投資の必要性を感じ、役員自らシステム開発を企画しIT戦略推進に取り組み、業界大手に成長した企業があります。

ファッション業界に特化して「人材派遣」「転職支援(人材紹介)」「求人サイト」「販売代行」の4つの事業を展開している株式会社スタッフブリッジです。

彼らは人の介在価値をITの力で強固にし、既存の事業価値を変革することで、自らをただの「人材企業」ではなく「IT人材インフラ企業」と定義しています。

今回は、IT戦略推進を自ら進めている常務取締役の北村哲司氏へ株式会社スタッフブリッジが「人材派遣会社からIT人材インフラ企業へと成長を遂げたストーリー」をお伺いしました。

「人材派遣会社」から「IT人材インフラ企業」へ成長したスタッフブリッジの創業から現在まで

  ー御社の沿革と事業概要についてお伺いできますか

北村氏:株式会社スタッフブリッジは私が24歳の時に社長の川島と創業した会社です。

社会人になってからは営業職として働いていましたが、人が好きということもあり個人で人材派遣事業を立ち上げて自ら経営をしてきました。川島は当時のクライアントだったのですが、ある時意気投合し、24歳の時にスタッフブリッジを創業して大きくビジネスを展開する事にしました。

複数の派遣会社と営業で競合するケースが多くありましたが、当時は小規模な地域密着の派遣会社でしたので、大手とは正攻法で戦っても勝つことが難しい状況でした。そこで考えたのが、業界に特化した派遣会社として事業を展開していくことでした。

私自身がファッションが好きだったことに加えて、当時三重の長島アウトレットがOPENしたタイミングで、立地上人材獲得に苦戦するだろうと想定し、アウトレットモールの派遣に特化した人材派遣を展開しました。実際にこの戦略が上手く機能して販売スタッフやオペレーションセンターなどアウトレットモール内の様々な職種で結果を残す事ができ、ディベロッパーに高く評価され、直接指名で仕事をいただくまでになりました。

その後は、アウトレットモールの拡大期をチャンスと捉え、新規出店したアウトレットモールの近くに支店を開設して、事業拡大に取り組んできました。現在はオフィス15拠点・社員約200名の組織に成長し、ファッション専門の「人材派遣」「転職支援(人材紹介)」「求人サイト」「販売代行」の4つの事業を運営しています。

ー4つの事業を展開されている中で北村様の管掌範囲はどの事業になるのでしょうか

北村氏:ビジョンや経営戦略を通じて、会社全体のマネージメントをしています。その中でも、IT戦略推進に割いている時間が多くなっています。現在利用している自社システム「Stabri Force」開発方針やデザインは私が全て考えています。

余談ですが、本日お越しのオフィスのテーブル・イス含めたコンセプトも私が考え選んだものになっています。

ですから、会社全体のマネージメントというよりも、会社全体の「デザイン」をしていると言った方が正しいかもしれませんね。

ファッション業界のクライアントに好評のStabri Forceとは

ー自社で開発されたシステム「Stabri Force」の概要をお伺いできますか

北村氏:Stabri Forceは「社員」「スタッフ」「クライアント」が使用する機能ごとで大きく3つのプラットフォームに分かれています。ただし、システム上では全てがつながっているのでデータが連携していて、web上で業務を完結することができます。

例えば、社員が受注作成・雇用契約書を発行すると、それとほぼ同時にスタッフはマイページで契約書が確認できます。さらに、クライアントはStabri Forceの管理画面で契約を行うことができ、派遣事業をweb上で一元管理できるシステムになっています。

このように、コロナ前からStabri Forceを使用すればペーパーレスで事業運営ができるというところまで作り上げてきました。

ーStabri Forceの強みや特徴を教えてください

北村氏:クライアント向けのプラットフォームがStabri Forceの一番の強みです。

マイページのサービスやweb勤怠機能は多くのベンダーが提供していますが、Stabri Forceのように求人や選考のやり取りも含めて採用に関する一切をシステム上で実現できる、クライアント向けのプラットフォームサービスは殆どないと認識しています。

また、機能だけでなく導入後に使いこなしていただいているのもポイントで、弊社の派遣サービスを利用いただいているクライアントでのweb勤怠導入率は95%になっています。

クライアントは全国に店舗がある企業が殆どです。全国各地の勤怠を紙で確認するのは業務時間を無駄に増やしてしまうことやミスの誘発に繋がっていました。web勤怠化でそれらが解消され、非常に楽になったと喜んでいただいています。

ーIT活用を進めることで派遣スタッフの登録数や利用状況に変化はありましたか?

北村氏:はい。Stabri Forceの導入はクライアントだけではなく、派遣スタッフの登録数増加や満足度向上にも繋がっています。

自社だけでなく世の中もデジタルの価値を重視するようになっています。例えばみなさんが良く利用するような大手有名インターネットショッピングサイトでは、「購入のしやすさ」「返品のしやすさ」等の仕組みやシステマチックなところを意識し、企業の評価につなげることが多くなっていますよね。

デジタルで完結するサービスに対して営業担当やカスタマーセンターの対応を受ける機会は極端に減っていますし、評価基準としては期待されていないケースも出てきています。

当社がメインターゲットとしているF1層(女性 20~34歳)に至っては特にその傾向が顕著で、「webでの申し込みのしやすさ」や「問い合わせの速さ」のようなデジタル接点での利便性が企業を選ぶ判断基準にシフトしています。

もちろん、「スタッフフォロー」などのコミュニケーションも大事ですが、「マイページが使いやすい」「給与明細が見れる」「勤怠が打ちやすい」等の日々の接点に対する利便性向上の方が重要視されていきていると肌で実感しています。

派遣スタッフ向けStabri Forceのマイページでは、web勤怠・雇用契約書の締結・給与明細の確認や前払い申請・弊社社員とのチャット・web履歴書登録など、派遣サービス利用に必要なことが全てアプリ上で完結できます。

また、業界特有ですがスタッフ自身のPRにもなるようなファッションスナップをweb履歴書には5枚登録することができ、書面だけでは表現できないスタッフの良さを企業にアピールすることが可能です。

他の派遣会社では紙の書類が必要だったり、書類に印鑑を押すために来社する必要も発生すると思います。スタッフブリッジではサービスがwebで全て完結し、この仕組みに営業担当の良さがプラスされます。これを私は「仕組みで勝って人で圧勝する」と表現しています。

まずは仕組みで勝った者勝ちだと考えています。人材会社は人を介するビジネスなので、派遣スタッフからすると会社を選ぶ基準に営業担当の良さが入るのは当たり前です。もう一歩進んで大切なのが、サービス全体の利便性です。日々利用いただくツールの使いやすさ・見やすさ・ストレスが無いかなど考慮すべき点は多くあります。

派遣サービスを選ぶ基準は人それぞれで、「時給」「人の良さ」「利便性」だけでなく、求人軸で「このブランドで働きたい」「未経験でもアパレル販売をしてみたい」などといったニーズももちろんあります。

弊社はStabri Forceによってサービスの利便性向上だけでなく、クライアントの囲い込みによる豊富な業界求人の確保ができています。これにより、アパレル業界を希望するスタッフが派遣サービスを選ぶための多くのポイントを押さえることができ、他社との差別化につながっています。

コロナの影響で苦戦したり業界を去るアパレル関連企業が多い中、スタッフブリッジが選ばれつづけた理由は、社員が優秀であるという点が一番ですが、システムが弊社の介在価値をさらに強固にしてくれたことも大きな要因になっています。

ーIT投資に注力しはじめたのはどのようなきっかけからだったのでしょうか

北村氏:はじめは市販のパッケージシステムを使用していました。IT投資に力を入れたターニングポイントとなったのは、2008年のリーマン・ショック、2011年の東日本大震災です。

雇用に大きく影響を与えたこれらの出来事に直面して、「何のために仕事をしていくのか」「何のために会社を経営していくのか」について強く考えさせられました。それまでは、「営業第一」「利益拡大」という所謂営業会社としての意識が大半を占めていましたが、この出来事以降は、自分たちがいることで幸せをどうやって増やせるかという方向に意識が変わっていきました。

まず初めに、「時給 地域No.1の保証」や「請求単価の低減」などに取り組みました。ただし、時給を上げて請求単価を下げるやり方だとただの薄利多売モデルになってしまい事業の継続性に不安が出てしまいます。

しかし、この問題は仕組みで解決できるだろうと考えました。このビジネスモデルを継続するには、少数組織で最大限の売上を作り出すのがカギとなりますので、人員を増やすのではなくIT活用を進めて営業効率を高めるという考えに行きつきました。

ー強い想いでIT戦略をスタートされてから現在までに想いの変化はありましたか

北村氏:IT推進を始めた当初の想いに変化はないです。ただ、システム開発・導入が進むにつれて、自社にしかない強み「キラーコンテンツ」になると徐々に認識し始めてきました。

元々はファッション業界に特化した人材サービス企業として「ファッション業界No.1」を、2020年には「ファッション業界の人材インフラ企業」を目指そうというビジョンを掲げていました。それが今では、IT活用やStabri Forceの開発が進むにつれて、「ファッション業界」×「ITの活用」で「IT×人材サービス企業」を目指すというように、より高みを目指そうというポジティブな変化が現れてきています。

ーIT推進で社員の方々にも意識変化はあったのでしょうか

北村氏:まず、自社のITツールに自信を持って営業できています。クライアントにお見せした瞬間に「見やすい」「使いやすい」という声をいただいており、反対に「使いにくい」と言われたことがありません。冗談で「他の派遣会社に使わせてあげてよ」と言われたこともあるくらいです。全員が自信を持って営業できる環境にあるので、社員にも喜んでもらっていると感じています。

システムは作って終わりではなく全員が使いこなすことが必須で、そのためにはUIが一番大切だと私自身が考えています。Stabri Forceは機能からではなく、デザインから考えています。「ユーザーが使いたくなる」「ワクワクする」というようなコンセプトで開発しているのですが、それが伝わって活用いただいているのだと思います。

そして、こういったDXによって自分たちは単なる人材企業ではなく「IT×人材サービス企業」だと認識するようになり、社員それぞれが自社への誇りを持ってくれていると感じます。

ーDX推進プロジェクトにおいての課題や派遣先企業への導入障壁はあったのでしょうか

北村氏:DX推進でものすごく苦労したということはありませんでしたが、コロナ前とそれ以降では企業の傾向に関しては違っています。

「楽になる」「便利」と導入に前向きな企業が多い一方で、セキュリティ要件に厳しい企業はコロナ前の時点では導入が難しいと言われるケースが多くありました。しかし、コロナ禍において人事がリモートワークを取り入れ働き方が変化し始めると、クライアントの方から導入したいとお話をいただくようになりました。

このような流れになったのは社会や市況の変化もありますが、当初よりStabri Forceを使っていただこうという考えではなく、どうしたらユーザーの日常にシステムが入り込めるかという思想で開発を進めていたことが関係していると思います。

例えば弊社では、ファッション専門のTWCという求人サイトを運営しており、非常に多くのファッション企業様にご利用いただいています。また、派遣サービスを利用いただいているクライアント向けにweb勤怠システムも提供していました。

この2つのサービスは人事にとって日常的に使用するものなのですが、別々のURLやログイン画面ではIDパスワード管理も含め業務を煩雑にしてしまいます。そこで、2つのサービスの管理画面を統合しStabri Forceとし、クライアントの皆様に利用いただくことにしました。各サービスの利用率を極限まで高めるという営業努力も一定ありましたが、異なるサービスの管理画面の統一で多くのクライアントに対してスムーズな導入をする事ができました。

さらに、無料のメッセージ機能も実装するなどシステムとしての完成度も高めていくことで、求人・派遣スタッフ管理に加えて弊社とのコミュニケーションもStabri Forceで完結できる便利なプラットフォームとして好評いただいています。

派遣スタッフ側にも同様に大きな導入の壁はありませんでした。派遣スタッフはスマホを利用している方が100%で、登録から就業までアプリで手続きが完結できる事を非常に喜んでいただいています。社員に関しても同様で、比較的年齢層が若いこともありますが積極的に活用ができています。

ーStabri Forceについて今後のアップデートや展開についてお伺いできますか

北村氏:まず、マイページのフルリニューアルプロジェクトが進行中です。デザイン性をより高く、より使いやすくなるように複数のプロジェクトに分けて開発中となっています。

同様にクライアント向けのシステムに関しても新しいコンテンツを検討しており、アプリ版に関してもフルリニューアルをする予定となっています。

社内利用する部分に関しては、大小あるものの毎月のように更新をしており、常にアップデートしている状況です。

派遣事業について

ー北村様が考える「派遣事業の価値」をお伺いできますか

北村氏:前提として、どんなビジネスも社会から必要とされ続けることを行っていく必要があります。ただし、10年前と今では「必要とされていること」が変わっていますし、10年後もさらに変わっていくでしょう。

このように時代が変化していく中で、派遣会社と紹介会社のビジネスモデルはほとんど変化していません。変化がない業界は生き残ることが難しくなっていきます。派遣業界に対しては長年ネガティブなイメージがついてきていますし、今後も業界が大きく変化しなければこのイメージは払拭できないでしょう。

さらに、今後はITの力がなければ生き残るのが難しくなります。特に人材派遣・人材紹介は多くのスタッフデータ・クライアントのデータを活用しマッチングさせるビジネスであり、IT活用にとても向いているビジネスだと感じています。これと同様にIT活用と相性が良いにも拘らず、日本のHR業界はまだまだアナログでDX化が進んでいない状況です。

これを解消することが私たちの存在意義かも知れないと感じています。雇用を守る、スタッフの成長をサポートするという人材派遣事業の根幹での価値訴求だけではなく、人事のIT化でクライアントのさらなる事業成長に貢献することがこれからの時代に派遣会社に求められていることなのではないでしょうか。

当社としてもこれまで以上にDX化を推進し、「IT×人材サービス企業」として日本の派遣業界をリードできる存在を目指していきます。

ー最後に、派遣会社で働く方へのメッセージをお願いいたします!

北村氏:派遣業界を変えていくとお話ししましたが、これには思い切った発想の転換が必要です。

例えば、「派遣会社がIT活用するには?」ではなく「GAFAが派遣事業を行ったらどう展開するか?」のような視点で考える事が必要です。派遣会社がITサービス企業になるにはどうしたらよいかという視点だと、派遣会社の域を出ることができず、今までと全く状況を変えることができません。

派遣会社で働く皆さん、「派遣事業」という言葉の枠にとらわれず常にマインドセットをし、一緒に派遣業界を盛り上げて行きましょう!

スタッフブリッジ様「キャリア採用」のご紹介

スタッフブリッジでは、一緒に働く仲間を募集しています。

1人でも多くの人へファッション業界で働く感動を一緒に提供しましょう。

https://www.t-w-c.net/special/staffbridge/

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