セミナーレポート

業績を伸ばし続ける人材紹介会社が取り組んでいる4つのポイント

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業績を伸ばし続ける人材紹介会社が必ずやっていることを解説

  • 人材紹介会社が成約数を伸ばすために取り組むべきこと
  • 「勝てる」人材紹介会社になるための4つのポイント
  • 成長している会社と、そうでない会社の違いとは

競争の激化、求職者獲得の難化、社員の離職…多くの人材紹介会社が直面する課題

 新規参入の増加により、競争が激化する人材紹介会社。取り巻く環境が大きく変化する中、いかにして他社との差別化を図り、成長を実現していくかが課題として表出してきています。

 求人ニーズは底堅いものの、求職者獲得の難しさやコンサルタントの定着率の低さなど、業界特有の課題に直面し、思うようにパフォーマンスを上げられない現状に、焦りを感じている企業様も多いのではないでしょうか。

 そのような中で、着実に業績を伸ばし続けている人材紹介会社はどのようなことをしているのでしょうか。人材コンサルタント専門転職エージェントの株式会社RtoR代表の井川様をゲストに迎え「今伸びている人材紹介会社は何をしているのか?」と題し、成約数を伸ばすために人材紹介会社が取り組むべきことについてお話いただきました。

お話を伺った方(セミナー登壇者略歴)

株式会社R to R 代表取締役 井川 優介 氏

関西大学卒業後、新卒一号として株式会社JAC Japan(現JAC Recruitment)へ入社。名古屋支店長代理、EMチームマネージャーを歴任する。2011年に株式会社 株式会社MS-Japanへ入社。コンサルタントとして入社後、マネージャー、統括部長として2年で売上2倍にコミットするなど事業拡大に貢献。マザーズ・東証一部上場の最前線の役員として人材紹介事業全体の統括を行う。2021年に独立し、 「人材コンサルタント専門の転職エージェント」株式会社RtoR 設立。代表取締役として採用支援を行っている。

成長する人材紹介会社になるために

 人材不足が叫ばれている昨今。人材紹介会社へのニーズも高まっていますが、実際は成功している企業と、伸び悩んでいる企業に二分されている印象もあります。成長し続ける人材紹介会社のポイントを、井川氏は下記の4つを挙げます。

  • ポイント1:自社の強みが明確(どのクライアント先に強いのかが明確)
  • ポイント2:求職者集客に積極的
  • ポイント3:教育体制が整っている
  • ポイント4:働きやすい環境

ポイント1:自社の強みが明確

 どのクライアントに対してサービスを行っていくのか、どういう強みを世の中に打ち出して人材紹介事業をやっていくのかを明確にし、アピールすることで、旗を立てることが成功のポイントの1つ目です。

 「人材紹介事業で最も重要なのは、ターゲットとする市場やクライアントを明確にし、自社の強みを打ち出していくことです」と井川氏は語ります。例えば、人材業界特化、管理部門特化、エグゼクティブ特化などのように、業界、職種、年齢層など、自社や経営者の専門性を生かした特化領域を定めることが、他社との差別化につながり、ひいては人材紹介会社としての成功にもつながるのです。

 これから人材紹介業を立ち上げる場合、マルチにやるよりも、起業時に代表が得意としていた業界や職種、求人層(若手、高年収帯など)などを強みとして前面に押し出すことがポイントとなってきます。

ポイント2:求職者集客に積極的

 求職者の集客で悩む人材紹介会社は少なくありません。セミナー実施にあたり、事前に行ったアンケート結果でも、求職者集客に関する悩みが最も多くありました。

 これに対し、井川氏は「立ち上げ期は、スカウトサイトを有効活用することがいい」としつつ、その後は早い段階で、少しずつ自社集客ができるような取り組みを進めるべきだと語ります。スカウトサイト頼みの集客では、「スカウト機能が使えなくなる」など、集客の成否に外部要因が大きく影響するため、不安定となるからです。

 自社集客の方法は、転職を考える人に向けたコンテンツの作成や、そのSEO対策、SNS運用やセミナーの実施などが考えられます。「手間はかかるがコツコツと、継続して取り組むことが大切」と井川氏は説明します。一方で、スカウトサイトも効果的に使うことの有用性にも言及し、そのためには、スカウトサイト毎の目標数を決めたり、スカウト専門の部署を組成するなどといった自社内での体制作りが必要だと解説しました。

ポイント3:教育体制が整っている

 人材紹介会社を成長させるにあたり、教育体制の整備も、非常に大切なポイントです。その際に押さえておくべきは「教育担当専任」をおくことです。多くの企業において、OJTの名のもとに「プレイングマネージャー」のように片手間での教育担当となってしまっていることがあります。

 しかし、それでは人が育ちません。「採用に懸けるパワーと同じくらい、採用後の教育は大切」と井川氏は強調します。入社後のスケジュールやカリキュラム、いつまでに何ができるようになっていればいいのかをしっかり決めておくこと、そしてそれを達成できるような社内の教育体制を整えることが必要となってきます。

 この際、面談や営業時のトークスクリプトや、各企業別の面接の傾向や対策などが俗人的になってしまっている企業は要注意です。「求職者情報や、求人情報の管理が整備されていることは、実は見落とされがちだが非常に重要な点だ」と井川氏は指摘します。

 担当者によって求職者情報がざっくりとしか情報として残っていなかったり、過去のやりとりからわかったクライアント情報などの知見がたまっていなければ、それがネックになってしまって新人がうまく立ち上がらないことも多いにありえます。ノウハウや知見をしっかりと社内の財産として共有できるデータベースと、その管理体制の構築は、人材紹介会社の成功に大きく寄与するのです。

ポイント4:働きやすい環境

 人材コンサルタントの採用や定着も、人材紹介会社の成長にとって大きな課題の1つです。採用に際し、ポイントとなるのは、その企業の介在価値、すなわちミッション・ビジョン・バリューが明確になっていることが重要です。

 これは、ポイント1で指摘した「自社の強み」と連動し、同じくらいの重要性を持っていると、井川氏は指摘します。自社は、誰の、どのような課題に対して、いかにして貢献していくのか。これを明確にすることは、その企業の成長に直結するのです。

 また、人材紹介業で人を採用したいとなると、相場観にあった給与体系が必須となります。インセンティブ中心なのか、グレードによって固定給で調整するのかなど、企業ごとにさまざまな給与体系を運用することは問題ありません。しかし、報酬体系の明確化は必須となってきますし、業界の水準に見合った報酬を用意できることは、採用や定着に、直結してきます。

 そのほか、フレックス制度やリモートワークなどの制度導入も重要です。とくに、キャリアアドバイザーの仕事は就業後の面談も多く、夜遅くまで稼働することも珍しくありません。そのような時、フレックス制度やリモートワークが使えるかどうかは、優秀な人材を採用し、働き続けてもらうために必須の環境整備といえるでしょう。

人材紹介会社の「介在価値」を高めることが成長につながる

 今回のセミナーでは、上記のような内容だけでなく、人材紹介会社が成長するために必要な営業活動の方法や、求職者を集客するためのスカウトサイトの利用方法、リファラル採用の増やし方、売上を上げるための戦略や自社内の評価体制などについて質問に答える形で説明されました。

「人材紹介会社をこれから立ち上げるが、成功するためにどうすればいいか」

「競合に求職者をとられており、苦戦している」

「せっかく育ったコンサルタントが辞めて競合に行ってしまう」

など、自社の営業体制構築や、求職者集客、クライアント開拓や人材の採用と定着など、人材紹介業をするうえで抱える課題を感じている方には、示唆に富む内容となっています。

 より詳細を確認したい方は、下記よりお申し込みください。当日の投影資料とともに、アーカイブ動画をご視聴いただけます。

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業績を伸ばし続ける人材紹介会社が必ずやっていることを解説

  • 人材紹介会社が成約数を伸ばすために取り組むべきこと
  • 「勝てる」人材紹介会社になるための4つのポイント
  • 成長している会社と、そうでない会社の違いとは