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【重要】労働者派遣事業の開業は2000万円以上必要?資格やポイントも徹底解説!

労働者派遣事業の開始を検討しているが、どのようにすれば開業できるのか分からない。そのようなお悩みを抱えている方も多いことでしょう。

労働者派遣業に関わる法律や規制、またそれらの改正は非常に多く、実際に開業してからも対応するのが大変といった声も聞かれます。

しかし、労働者派遣事業は軌道に乗れば安定した収益を確保できる事業として関心の高い業種でもあります。

そこで今回は、労働者派遣事業について、開業の仕方や注意すべきポイントなどを徹底解説します。労働者派遣事業に興味のある方は、ぜひ参考にしてください。

労働者派遣事業とは

労働者派遣事業とは、派遣元となる事業主が自社で雇用する労働者を、派遣先からの依頼を受けて派遣し、派遣先の仕事に従事させることを目的とする事業です。

一般的には人材派遣会社とも呼ばれ、似た業種には人材紹介会社がありますが、その事業内容は大きく異なります。

派遣事業の形式

派遣事業の形式は、下記の3つのタイプに分類されます。

  • 一般派遣
  • 特定派遣
  • 紹介予定派遣

ただし、一般派遣と特定派遣についての法的な区分はH27年の派遣法改正により撤廃され、現在、すべての派遣が許可制となりました。(法改正前は特定派遣が届出制)

一般派遣

一般派遣とは、派遣の仕事を希望する人材を、まずは人材派遣会社に登録します。そして、希望や条件に合う派遣先企業との派遣契約が結ばれた際に、派遣社員として人材派遣会社と雇用契約を結ぶ雇用形式です。

特定派遣

特定派遣とは、派遣会社と派遣社員が正社員と同様(無期限)の雇用契約を結びます。

そして、必要に応じて派遣先企業に派遣されますが、派遣契約は終了しても派遣会社での業務が継続します。特定派遣は、特定の高度な技能を必要とする業種に多い雇用形式です。

紹介予定派遣

紹介予定派遣とは、派遣社員が派遣先企業と直接正社員契約か契約社員契約を結ぶことを前提として、一定期間(最長6ヶ月間)人材派遣を行う雇用形式です。

派遣できない業種

労働者派遣事業には、適用除外業務と呼ばれる労働者派遣できない業務があります。これは「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(通称「労働者派遣法」)及びその施行令等によって定められています。

適用除外業務は以下の業種です。

  • 港湾における、船内荷役・はしけ運送・沿岸荷役やいかだ運送、船積貨物の鑑定・検量等の業務(港湾労働法第二条第二号に規定する港湾運送の業務)
  • 土木、建築その他工作物の建設、改造、保存、修理、変更、破壊若しくは解体の作業又はこれらの準備の作業に係る業務
  • 事務所、住宅、興行場、駐車場、遊園地等における、または運搬中の現金等に係る盗難等や、雑踏での負傷等の事故の発生を警戒し、防止する業務(警備業法第二条第一項各号に掲げる業務)
  • 医師、歯科医師、薬剤師の調剤、保健婦、助産婦、看護師・准看護師、栄養士等の業務

尚、上記の業種については、以下の①~④場合に限り人材派遣が可能となります。

  1. ①紹介予定派遣の場合
  2. ② 病院・診療所等(介護老人保健施設や在宅医療を含む)以外の施設(社会福祉施設など)で行われる業務の場合
  3. ③ 産前産後休業・育児休業・介護休業中の労働者の代替業務の場合
  4. ④就業の場所がへき地・離島の病院、社会福祉施設等および地域医療を確保するたに都道府県の医療対策協議会が必要と認めた病院などの医師、看護師、准看護師、薬剤師、臨床検査技師、診療放射線技師の業務の場合​
  • 弁護士、外国法事務弁護士、司法書士、土地家屋調査士の業務や、建築士事務所の管理建築士の業務等(公認会計士、税理士、弁理士、社会保険労務士、行政書士等の業務では一部で労働者派遣は可能)

この弁護士などの各業務に関しては、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」第四条、及び「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律施行令」第二条で定められています。

労働者派遣事業をはじめるために

労働者派遣事業を開業する際には、その事業の性質上、さまざまな条件が付加されます。

ここでは、労働者派遣事業を始める際の大まかな流れを解説します。

労働者派遣事業の開業までの流れ

労働者派遣事業を立ち上げる際の流れは、以下の通りです。

  1. 1.申請書類を作成する 
  2. 2.管轄する地域の労働局へ書類を提出する 
  3. 3.提出された書類に基づき労働局が審査を行う
  4. 4.厚生労働省による最終審査が行われる
  5. 5.審査を通過すれば許可証が交付される
  6. 6.人材派遣会社を設立し、運営する

上記のように、まずは申請書類を作成し、自分が開業したい地域の労働局へ申請書類を提出します。最初の申請から許可が出るまでの期間は、スムーズに進んで約3か月ほど必要です。そこで、この期間を見越して開業スケジュールを立てましょう。

また、できるだけ早く許可を取得したい時は、この資格の取得経験が豊富な社労士などの専門家に依頼すると良いでしょう。手数料がかかりますが、許可が下りるまでの時間を短縮できるだけでなく、必要書類の作成や確認してくれるのでスムーズに開業できます。

厚生労働省の許可を取得する3つの条件

労働者派遣事業の開業は、それほど難しいものではありません。しかし、業務開始にあたり必要となる厚生労働省の許可にはクリアしなければならない条件が3つあります。

厚生労働省の許可の条件は以下の4つです。

  1. 1.基準資本金を含め、最低2,000万円以上の資産を保有すること
  2. 2.事務所面積20㎡以上の条件を含む事務所の条件をクリアすること
  3. 3.「派遣元責任者講習」を受講し適正な雇用と管理ができる派遣元事業者であること
  4. 4.労働保険・社会保険に加入している事業者であること

以下では、1~4について解説します。

  1. 1.労働者派遣事業を開業する際は、基準資本金として、1事業所あたり2,000万円以上用意しなければなりません。その他にも、備品や事務所などに多額の資金が必要となるため、資金調達を早めにクリアしておくようにしましょう。
  1. 2.事務所面積を含めた事務所の条件として、事務所の面積が最低20平米以上あることが条件です。その他にも事業戦略に基づいたオフィスを選ぶことが求められます。具体的には、研修や教育ができるスペースの確保等を問われますので、申請の際に必要な、事務所の見取り図などを事前に準備しておきましょう。
  1. 3.適正な雇用と管理ができる派遣元事業者であることとして、労働者派遣事業を行う許可を得るための「派遣元責任者講習」を受講し、適正な雇用と管理ができる派遣元事業者であることを示さなければなりません。「派遣元責任者講習」は「一般社団法人 日本人材派遣協会」や「公益社団法人 労務管理教育センター」などさまざまな機関が全国各地で実施している講習会です。講習内容は、派遣事業に関する様々な知識を労働法に詳しい専門家から学びます。費用は約1万円程度で、一度受講すれば3年間は有効です。また、最近ではオンラインでの受講も可能となっています。
  1. 4.労働者派遣事業を開業する際は、労働保険や社会保険に加入している事業者であることが義務付けられています。

また上記以外にも、労働者の教育と訓練を適正に行える計画を有すること、許可に当たって拒否されるような欠格事由を持っていないことなどのさまざまな条件があります。

なお、人材派遣業の許可などは「【必須】人材派遣事業の開業に必要な許可や始業までの流れを徹底解説!」を参照してください。

業務の主な流れ

ここでは、労働者派遣を行う際の主な流れを解説します。

就業開始前の業務

まずは派遣社員が就業を開始するまでに実施したい業務について解、流れに沿って解説します。

求人開拓

求人開拓として、派遣先の企業をフィールドセールスやインサイドセールスで獲得していきます。最近はフィールドセールスが行いにくいため、テレアポの他、メールによるインサイドセールスも盛んに行われています。

求職者募集

求人の開拓と並行して、求職者の募集も行わなければなりません。求職者の募集に関しては、オンラインを使った求人広告媒体を使うのが一般的となっています。

求職者登録

求人広告媒体によって求職を希望するスタッフが集まれば、派遣先の案件を紹介しマッチングを行うために、求職者の登録を行います。

企業への人材紹介

求職者の登録内容と派遣先の求人内容がマッチすれば、その派遣先の企業へ登録済みの求職者を紹介します。まずは候補人材として、書類による紹介を優先して行います。

職場見学

書類の紹介が終わり、双方が納得すれば、派遣先へ派遣スタッフと同行して、職場見学会を実施します。ここで職場での仕事内容などの確認を行い、納得できれば派遣を決定します。

各種契約締結(対派遣先、対派遣スタッフ)

見学会を終え、求職者と派遣先の企業が納得すれば、派遣元である人材派遣会社と派遣先の企業で派遣基本契約や派遣個別契約などを締結します。また、求職者とは正式な雇用契約書を交します。

就業開始後の業務

次に、就業開始後に発生する業務について解説します。

勤怠管理

人材派遣業では、派遣元である人材派遣会社と派遣先の企業が、共に派遣スタッフの勤怠管理を行います。そのため、タイムカードの管理やシフト管理が必要となります。

請求管理

人材派遣会社では、派遣社員と派遣先企業から提出された勤怠管理情報にそって賃金を支払います。また時間外労働や休日労働、深夜業等が発生した場合には、割増賃金を支払う必要があります。それと共に、派遣先の企業への人件費の請求管理も必要となります。

まとめ

上記のように、人材派遣事業の開業にはさまざまな許可が必要です。そのためには、事前の準備が不可欠となります。また、事業を開始してからも多種多彩な法令や法律に対応する必要があり、複雑な業務が複数生じるのが現実です。

このような煩雑な業務を効率的に運営するために、ぜひ人材派遣向け業務管理システムであるマッチングッドを導入してみてはいかがでしょうか?

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