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履歴書の保管期間や安全な保管方法とは?個人情報保護法を基に詳しく解説

求職者の履歴書は、人材を紹介する上で重要な役割を果たす書類です。しかし、履歴書には多くの個人情報が記載されているため「どのように保管すべきか悩む」という方も多いのではないでしょうか。

履歴書だけでなく、個人情報とみなされるものは個人情報保護法のルールに従っての管理・事業運営を行うことが必要です。

そこで今回は、有料職業紹介事業者の履歴書の保管方法について、個人情報保護法を基に詳しく解説します。

履歴書とは?

履歴書は、応募者の基本情報や職歴、学歴、取得資格、志望動機などを確認するための書類です。

また、履歴書は「どんな人か」を確認するための書類であり、求職者の人柄や熱意の強さをアピールする書類の1つです。

履歴書の保管に関する重要性

履歴書は個人情報保護法の対象となっているため、ルールを順守した適切な対応が求められます。

個人情報23条に「事業者は、漏えい・滅失・毀損の防止など、個人データの安全管理のために必要かつ適切な措置を講じなければなりません」と定められており、個人情報が漏洩することの無いよう厳格に取り扱うことが必要です。

例えば、履歴書を破棄する場合は、個人情報保護の観点から、手で破いて捨てたり、そのままゴミ箱に捨てたりすることは避けなければなりません。

そこで、シュレッダーにかけたり溶解処理をするなど、再現や修復ができないように処理する方法がおすすめです。また、外部業者に破棄を依頼する場合は、破棄の記録を取っておくことが大切です。

一方、求職者から返還要請があった履歴書について返却するケースも存在します。

返却方法については、履歴書に書かれた個人情報が漏れた場合、個人情報保護法に違反することになるケースもあるため、郵送する際は十分に注意しましょう。また、返却については法的な義務がないため、返却しなくても問題はありません。

履歴書を適正管理する目的

有料職業紹介事業者が履歴書を適正管理する目的は、求人企業や求職者とのトラブルを防ぐことにあります。

既に説明した通り、履歴書には経歴や住所・連絡先などの個人情報が詳細に記載されており、個人情報保護法を守り書類を管理する必要があります。また、求人企業に対して紹介した人材の情報を把握している証明として保管しておく必要があります。万が一、経歴詐称や虚偽申告をした場合、履歴書はそれらを証明する証拠書類として利用可能です。また、履歴書を保管しておくことで、虚偽を証明する手段が失われるのを防ぐことができます。

履歴書の保管期間

以下では、個人情報保護法と労働基準法に基づく「保管期間」について解説します。

労働基準法においては「自社で勤務する従業員の履歴書」についての保管期間は定められているものの、「有料職業紹介事業者事業者に登録された求職者の履歴書」の保管期間については定められていません。

以下は、自社従業員の履歴書の保管という観点で参考にしてください。

個人情報保護法に基づく保管期間

個人情報保護法に基づく履歴書の保管方法や期間に関しては、一般的に不採用者履歴書に関して注意する必要があります。

不採用者の履歴書については、いつでも返却可能にしておくことが望ましいとされており、破棄する場合には、記録を残して速やかに破棄するようにしましょう。

なお、不採用者の履歴書の保管期間についての厳密な法律規定はありませんが、前述したように、おおよそ6ヶ月程度を目安としている企業が多いようです。

労働基準法に基づく保管期間 

履歴書の保管期限については「採用」と「不採用」によって異なるため、注意が必要です。そこで以下では、下記それぞれの保管期間について解説します。

  • 採用者の履歴書
  • 不採用者の履歴書
  • 退職者の履歴書

採用者の履歴書

採用者の履歴書については、採用者の希望にかかわらず必ず、履歴書の保管が必要です。

採用者の場合、退職や死亡などのさまざまな理由で雇用関係が解消されたとしても、その日から5年間、履歴書の保管が義務づけられています。

そのため、正社員だけではなく、派遣社員やパート、アルバイトであっても、雇用している間は履歴書を大切に保管しなければなりません。

不採用者の履歴書

採用に至らなかった方の履歴書については、履歴書を保管する義務はありません。

ただし、近年は個人情報保護の観点から、履歴書などの取り扱いも厳しくなっており、応募者からの希望がなくても、履歴書を返却する企業が増えています。

返却しない場合でも、応募者からの返却希望があればいつでも対応できるようにしておくことや、「おおよそ6ヶ月の保管期間」を設ける企業が多いようです。また、求人票に「履歴書の返却を行わずに破棄する」ことを明記しておくことで、履歴書に関するトラブルを防止できます。

退職者の場合

正社員やパートなどの雇用形態にかかわらず、従業員が何らかの理由で退職した場合には、退職日から5年間の保管期限が義務付けられています。

履歴書の保管については「労働基準法109条」で定められていますが、2020年以前の改正前の保管期間は「3年間」でした。しかし、現在は保管期間が「5年間」に延長されているため注意が必要です。

履歴書の保管方法

それでは次に、履歴書の保管方法について解説します。

紙媒体で保管する場合

上記でも解説してきたように、履歴書には個人情報が含まれるため、適切な保管が必要です。履歴書の保管方法については「紙媒体での保管」と「デジタル媒体での保管」といった方法があります。

紙で保管する場合には、個人ごとにファイリングし、施錠ができるキャビネットやロッカーなどで保管するようにしましょう。

また、保管場所は限られた人物だけに伝え、責任者以外の人が見つけられない場所にしておくと安心です。

また、労働者の履歴書については、法律上「在職中は保管し、退職日または死亡日から起算して5年間保管する」ことが義務付けられています。

保管期間を過ぎた場合は、法的義務はなくなるため、退職者への返却か破棄のいずれかを行うことになります。

紙媒体での保管については、次の3点について留意しましょう。

  • 必要な情報をすぐに見つけられるよう、氏名の五十音順に整理する
  • 鍵付きの書庫やキャビネットに保管する
  • 雇用契約書やほかの選考書類と一緒に保管する

デジタル管理する場合

履歴書の保管に関しては、デジタルデータで保管するケースも増えています。

デジタル管理を行う場合は、パスワードをかけたり、アクセス権限を制限したりすることで、不正アクセスを防ぐことが容易であるため、おすすめです。

デジタルで履歴書を保管する場合には、次の3点について留意しましょう。

  • クラウドストレージなど持ち出しが難しい方法でデータを保存する
  • 検索しやすいようにファイル名をわかりやすくする
  • 閲覧制限のためにパスワードを設定する

このように、履歴書には個人情報が含まれるため、適切な保管方法を選択することが重要です。紙で保管する場合は施錠ができるキャビネットやロッカーを使用し、デジタルデータでの保管の場合はアクセス権限を制限するなど、不正アクセスを防止する対策を講じましょう。

また、労働基準法や個人情報保護法に従って、法令を遵守した適切な保管を心がけることが重要です。

履歴書管理はCRMツールがおすすめ

上記のように、求職者から回収した履歴書については、個人情報が含まれるため、しっかりと管理保管することが重要です。もし、履歴書の管理が曖昧であったことが原因で、個人情報が漏えいするなどした場合には、企業の管理体制の不備が問われ、信用を落とす問題へと発展する可能性があります。

そこで、履歴書の保管方法については、人材紹介事業特化CRMツールによる「クラウド管理」が便利でおすすめです。

履歴書管理には「マッチングッド」がおすすめ

履歴書管理には、MatchinGood(マッチングッド)がおすすめです。求職者毎に履歴書を保存できるだけでなく、面談の記録や選考進捗も含めて一元管理が可能です。

また、MatchinGoodは求人管理、進捗管理、勤怠管理・給与計算、帳票管理などの機能が備わっている有料職業紹介事業の管理に特化したシステムで、多数の導入事例があるのが特徴です。

MatchinGoodを導入することで、低コストで管理面の業務効率を改善することができます。MatchinGoodの導入により、業務の一括管理ができるため、業務効率が向上し、時間を削減できます。また、帳票管理にも優れているため、履歴書の管理にも非常に有効です。難しい知識がなくても誰でも簡単に使えるシステムですので、初めてデジタルツールを導入する企業にもおすすめです。

履歴書の保管期間や安全な保管方法のまとめ

このように、履歴書のような個人情報を含む書類については個人情報保護法で取り扱いが定められており、適切な管理を行うことが求められます。

不要になった履歴書の廃棄・消去を行う場合は個人情報の取り扱いに注意し、紙の場合はシュレッダーや溶解処理で廃棄し、履歴書をデータ化していれば個人情報の流出に留意しつつ確実に消去を行いましょう。

また、履歴書の保管方法については、法律で明確に定められているわけではありませんが、企業ごとに安全かつ分かりやすい管理が必要です。

紙で保管する場合は、個人ごとにファイリングし、五十音順に管理するのがおすすめです。

また、履歴書を電子化して保管する方法もあるため、、個人情報保護法や電子帳簿保存法などの関連法令を遵守し、データ漏洩などのリスクに対して十分なセキュリティ対策を講じることが求められます。ただし、紙の履歴書と異なり、データ化した履歴書の場合は「情報の改ざんや消去」が容易になるため、十分な注意が必要です。

そこで履歴書から求人管理といった、さまざまな帳票管理機能があり、多数の導入事例があるMatchinGood(マッチングッド)がおすすめです。

もし、履歴書の保管や管理にお困りの方は、いつでもブレイン・ラボにご相談ください。

ブレイン・ラボでは事業の立ち上げ相談会の実施や、提携する社労士事務所の紹介も可能です。人材紹介業の立ち上げや、立ち上げ後の事業の進め方などに不安のある方も、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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